車買取とオークションはどちらがお得？オークション代行の仕組みも解説

車をできるだけ高く売りたいと考えている方の中には「オークションに出してみたい」と思っている方も多いのではないでしょうか？車のオークションは基本的に業者しか参加できませんが、近頃は一般人でも参加できるオークションが増えてきています。
そこでこの記事では、オークションの基本的な仕組みを解説するとともに、一般人がオークションに代行業者を利用して参加する流れや注意点について解説します。
あわせて、車買取とオークションではどちらがおすすめかについてもまとめていますので、車の売却を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

2021/03/29

車買取業者が利用するオークションとは
オークションの種類
オークションで車を売却するメリット
オークションで車を売却するデメリット
オークション代行業者を利用する流れ
車の売却ならオークションより買取のほうがおすすめな理由
オークションを利用した車売却の向き不向き
オークションを利用するなら事前に注意点をしっかり確認しておこう
中古車買取なら高額査定も可能なアップルがおすすめ！

車買取業者が利用するオークションとは

車買取業者の多くは、買い取った車をオークションに出品しています。
ここではまず、車のオークションがどのようなものなのか、仕組みについて解説します。

オートオークションの基本的な仕組み

車売却から中古車販売までの流れ	必要手数料
1.売主が車を売却	買取業者への手数料＋利益
2.買取業者やディーラーがオークションに出品	出品手数料など
3.中古車販売店などがオークションで車を落札	落札手数料など
4.中古車販売店などが落札した車を販売	中古車販売店の手数料＋利益

買取業者やディーラーが仕入れた車は、そのほとんどがオークションに出品され、別の業者が落札後に次のオーナーに渡される仕組みになっています。

業者のオークションに参加できるのは、条件を満たしたうえで審査に通過し、登録された業者だけで、基本的に一般人は参加できません。上記のように、オークションを通じて売買される車には、手数料がかかります。
つまり、中古車販売店で売られている車の多くは、これらの手数料が含まれているのです。

一般人が参加できるオークションもある

前述のとおり、オークションでは手数料などが含まれ、中古車として再び販売されるときの価格には、これらの経費や利益も含まれます。そのため、「手数料がかかるのであれば、売主が直接オークションに出品すればいいのではないか」と考える方もいるでしょう。

そのようなニーズに応えるために、近頃では一般人でもオークションに参加できるオークション代行サービスなどが増えてきています。オークション代行サービスを利用する場合は、代行業者に手数料を支払う必要がありますが、一般人が参加できない業者オークションに間接的に参加できる場合があります。

オークションの種類

オークションには、「業者が参加するもの」と「一般人が参加できるもの」「代行サービス」といった種類があります。ここでは、オークションの種類についてそれぞれ詳しく紹介します。

業者オークション（オートオークション）

業者オークションは、買取業者が買い取った車をオークションに出品し、別の業者が落札する仕組みになっており、一般人は基本的に参加できません。
業者オークションはネットオークションとは異なり、オークション会場に実際の車を展示して行われ、中古車販売店や輸出業者が参加します。

中には、部品専門業者が落札して、車を解体してからパーツとして修理に使用されるケースもあります。
業者オークションでは、基本的には業者だけが参加できるオークションですが、代行業者を仲介すれば、個人で取引することも可能です。

オークション代行業者

オークション代行業者は、一般では参加できない業者向けのオークションの出品を代わりに出品する代行業者のことです。オークション代行業者を利用した際、車を売却する流れは以下のとおりです。

1.オークション代行業者に申し込み
2.仮査定
3.契約
4.オークション会場へ車を運搬
5.出品、落札
6.依頼元に入金

オークション代行業者を利用する場合、事前の申し込み手続きが必要になり、出品代行手数料がかかります。また、車をオークション会場へ運べない場合は、別途、陸送業者へ依頼する費用や、成約した場合は別途成約料が発生します。
なお、落札されずに再出品になると再出品手数料がかかるなど、さらに費用が増えていく可能性もあります。
そのため、オークション代行業者を利用する場合は、実質的にかかる費用を事前に確認する必要があります。

ネットオークション

ネットオークションは、ディーラーや買取業者だけでなく、一般人でも参加できるサービスがあります。出品から入札までの手順は一般的なオークションサイトと同じで、まず出品票を作成してそれを提携業者に公開してからネットオークションを開催します。

最近では、大手買取業者などが個人販売の仲介をする中古車販売のフリマサイトもあります。個人で落札した後は、名義変更の手続きが必要になりますが、フリマサイトでは出品者や落札者に手数料がかかるものの、手続きや運搬も代行してもらうことが可能です。

オークションで車を売却するメリット

ここでは、オークションで車を売却するメリットを3つ紹介します。

営業電話や交渉などに悩まされることがない

買取業者に顧客登録されると、営業電話が頻繁にかかる可能性があるため、中にはストレスを感じてしまう方もいるでしょう。また、車買取業者で車を売却する場合、価格交渉などのやりとりが発生しますが、オークションで車を売却する場合は、営業電話や交渉などに悩まされることはありません。

やりとりをするのは、基本的にオークションサービスの運営スタッフのみなので、複数の業者に個人情報を提供する必要がなく、営業電話に悩まされる心配もなくなります。

買取相場よりも高額で売れる可能性がある

オークションでは、車種を限定した業者が直接入札するため、買取業者で売却するよりも高い価格で売れることがあります。また、オークションでは最低落札価格を設定できるので、自分が納得した価格で売却することも可能です。

オークションには、多くの業者や購入希望者が参加しますので、車の価値が正しく評価され、人気の車種やレアな車であれば、思った以上に高額で売れるケースもあります。

マイナーな車種でも買い手が見つかりやすい

オークションを利用すると、一般の買取業者ではあまり需要がないマイナー車種でも、買い手が見つかりやすいというメリットがあります。買取業者で査定すると、車の価値に加えて、人気の車種や人気のカラーなど、市場の人気や相場によって買取販売額が提示されるのが一般的です。

そのため、マイナーな車種の場合は、年式が新しくて走行距離が少ない車でも、査定で低めに見積もられてしまうことがあります。しかし、オークションで車を売却する場合は、多数の業者や購入希望者が直接入札するため、マイナーな車種でも希望者がいれば、市場の相場よりも高い金額で落札されることが期待できます。

オークションで車を売却するデメリット

オークションで車を売却するにあたって、知っておきたいデメリットもあります。ここからは、オークションに出品するデメリットや注意点を見ていきましょう。

売却までに時間がかかる

車買取業者で車を売却した場合は、即日で売れることもありますが、オークションの場合は難しく、売却までに時間がかかってしまうというデメリットがあります。売却が完了するまで早ければ1週間程度、商談などが加わると1カ月程度時間がかかることもあるので、早く売りたい方には向いていません。
また、オークションに出品したとしても入札がない、あるいは入札価格が最低入札額以下となり、売却できないケースもあります。

思った以上に手数料がかかる

オークションに出品する際は、出品手数料や成約料、オークション会場への搬入など、費用がかかります。また、実際に車の受け渡しをする際、エリアによっては搬入にかかる費用が高額になる可能性も考慮しておかなければなりません。

オークションで満足いく価格で落札されたとしても、手続きにかかる諸費用が高額になれば、結果的に損をしてしまいます。オークションを利用する際は、諸費用を事前に計算したうえで、最低落札価格を設定しておくようにしましょう。

買い手が名義変更しないケースもある

ネットオークションなど個人間売買の場合は、買い手が自賠責保険と車両の名義変更の手続きを行う必要があります。しかし、中には名義変更手続きをしない人もいるため注意が必要です。仮に、買い手が名義変更をしないまま車を運転すると、交通事故や違反した場合の責任や自動車税の請求は、所有者である売り手側に発生してしまうリスクがあります。

ネットオークションなどの個人売買では、相場よりもお得に車を売却できるメリットがある半面、名義変更などのトラブルが起こる可能性は高くなるため、できるだけ個人間での売買は控えたほうがいいでしょう。売却後に名義変更などのトラブルが起きてしまうと、たとえ車をお得な金額で売却できたとしてもそれ以上の時間や費用がかかる場合もあります。

オークション後にトラブルに発展するケースもある

オークション代行は、サービス内容を把握しないまま取引を行うと、オークション後にトラブルに発展するケースがあります。例えば、「実物を見たら傷がある」など、程度によってはクレームを受ける可能性もあるため注意が必要です。
オークションでは実車を見て購入することができないので、取引する相手との間でトラブルに発展しやすいという点は、オークションを利用するうえでの大きなデメリットといえるでしょう。

オークション代行業者を利用する流れ

それでは、オークション代行業者を実際に利用する際の、具体的な流れを解説します。

ネットから申し込みも可能

オークション代行業者を利用する際は、ネットから申し込み手続きができる業者もあります。その際は、手数料や成功報酬などを事前に確認してから業者を選ぶ必要があります。無料の申し込みフォームから、車の車種や年式、走行距離、個人情報などを入力して申し込みをすると、業者から連絡があり、詳細な打ち合わせに進みます。

車の査定額の見積もり

続いて、オークション代行業者に、落札予想額（車の査定額）を見積もり出してもらいます。業者が提示した金額と手数料などに納得したら、契約手続きに進みます。また、出品時に希望より低すぎる金額で落札されないように「最低落札価格」を設定することも可能です。

業者と契約が終わったら出品手続き

オークション代行業者と契約が終わったら、契約をして出品手続きに進みます。出品に必要な書類の準備をし、不備がないことが確認できたら、業者が車を自宅からオークション会場へ運びます。不明点や質問などがあれば、このタイミングで確認しておきましょう。

落札されたら成約手続きをする

オークションに出品後、落札されたことが確認できたら成約の手続きを進めます。ただし、オークションは必ず落札されるとは限りません。仮に、オークションに出品した車が落札されなかった場合は、再出品することも可能ですが、再度手数料がかかります。そのため、再出品にかかる費用をあらかじめ想定しておく必要があります。

売却金の振込み

無事に車が落札されて必要書類が揃ったら、落札額から手数料や諸経費などを差し引いた売却金が口座に振り込まれます。なかなか入金されないと思ったら、すぐ業者に問い合わせてみてください。また、トラブルを防ぐためにも、入金日は事前に確認しておきましょう。

車の売却ならオークションより買取のほうがおすすめな理由

車を売却するなら、オークションよりもトラブルに巻き込まれるリスクが少ない、車買取業者を利用するほうがおすすめです。ここからは、その理由について詳しく解説します。

車を早く売ることができる

買取業者であれば、オークションを利用するよりも車を早く売ることができます。
オークションでは、買取相場より高い金額で売却できる可能性があるものの、必ず落札されるというわけではありません。また、オークションの場合、落札されたとしても手続きに時間がかかります。そのため、車をすぐにでも売却したい方には不向きです。

面倒な手続きが不要

オークションを利用して車を売却する場合、出品から売却までさまざまな手続きが必要ですが、買取業者に依頼するとそれらの手続きは不要になります。また、オークション代行業者の場合、直接顔を合わせて会話ができないことが多く、基本的なやりとりはメールや電話で行わなければなりません。そのため、初めての人には戸惑うことが多く、必要以上に時間や労力がかかってしまい、やりとりを面倒に感じる方もいるでしょう。

高額査定も期待できる

オークションを利用する場合、市場相場よりも高い価格で売却できる場合もありますが、期待以上の価格で売却できたとしても、手数料や搬入費用、再出品費用などを計算すると、結果的に買取業者で売却したほうが費やす時間などを総合的に考慮するとお得になるケースがあります。
また、オークションに出品する際は、市場相場に合わせて最低落札額を設定していなければ、買取業者の買取価格よりも低い価格で落札されてしまうこともあるため注意が必要です。

大手買取業者に依頼すれば安心して利用できる

オークションを利用すると、どのような業者に落札されるか分からないため、トラブルに発展しやすいというリスクがあります。しかし、大手の買取業者であれば、トラブルになることはほとんどないといえるでしょう。
オークションでは通常、落札者＝買い手が自賠責保険や車両の名義変更手続きを行いますが、手続きを怠ってしまい、万が一の交通事故などで売主側に責任を問われることもあるため注意が必要です。