煽られるとはどんな状態?
煽り運転というのは、主に前を走る車に対しての、嫌がらせ行為や迷惑行為などを指します。例えば、後方から車間を詰め異常接近をする、不必要なクラクションで威嚇をしてくるなどが挙げられます。また、後方からの行為だけに留まらず、時には自車の前に無理矢理割り込み、急ブレーキを踏んだり強引に停止させたりといったことも。
2020年6月からは「妨害運転罪」を創設され、妨害目的での車間距離不保持や急な進路変更、急ブレーキなどの危険行為を10類型の「あおり運転」として規定し、厳罰化しました。
なぜ煽ってくるのか?この理由は多岐にわたりますので一概には言えません。前を走る車が遅い、前に入られて腹が立ったなど、自己中心的なことが理由になることもままあります。また、相手に問題があるだけでなく、自身の運転が引き金になることもあるため、ドライバーは周囲に気を配った運転に努めることが大切です。
煽られてしまったらやらない方が良いこと
もし煽り運転の被害に遭っている場合、腹が立って応戦したくなることもあるかもしれません。ネット上でも、煽られた時には、急ブレーキを踏んで驚かせたりサイドブレーキを掛けてみたり、といった方法が紹介されていることもあります。その行動によって相手が止めてくれる場合がある一方、さらにエスカレートするリスクがあることに注意が必要です。挑発行為に取られてしまう可能性も考えられ、益々状況が悪化します。下手をするとお互いにヒートアップをしてしまい、他の車を巻き込む事態に発展することもあるかもしれません。周りの見えない運転に陥るのは非常に危険ですので、腹が立っても応戦することのないよう気を付けた運転姿勢が求められます。
適切な行動で煽り運転を回避
煽ってくる車にいつ出くわすかは分かりません。そんな中、突如煽り運転の車に遭遇した場合は、冷静な感情且つ適切な行動で回避をしましょう。
まず複数車線の場合、できるだけ左車線へ移動することです。 例えば二車線道路ならば、右車線の方が速度の速い車が多く、それゆえに飛ばし気味のドライバーも目立ちます。後ろから速い車が来た場合、その勢いのまま煽られることもあるため、速やかに左車線へと移るようにした方が良いでしょう。単に早く行きたいだけの車ならば、道を開けることでそのまま通り過ぎて行くはずです。ただ、悪質なドライバーの場合、こちらに目を付けて意図的に煽ってくることもあります。その場合は次のような行動を取ります。
もし車線を譲っても、その上で尚煽ってくるのならば、いっそのこと後続車に道を譲りましょう。 従って、別の道を通るようにしたり、コンビニなどの駐車場に入ったりするなどして、完全に関わらない状況にすることが大切です。 頑なになって道を譲らないようにすると、その行為で後続車の行動がさらにヒートアップをする可能性があるためです。
そうしてやり過ごすことができれば大きなトラブルを防げるはずですが、時にはなかなか逃げ場もなく、停まるに停まれず煽られ続けてしまうこともあるかもしれません。その場合は相手を刺激するような行動を控えながら、停車できる場所を探します。そして安全に停車をすることができたら、ナンバーを控えて警察に連絡をすることも考えた方が良いでしょう。 なお、悪質なドライバーの場合、車から降りて文句を行ってくることもあります。そうした時には、下手に構うと思わぬ被害に繋がることもあるため、窓やドアを開けず警察に通報することが大切です。
煽られない運転をするために
自分自身の運転に注意をすることで煽り運転の被害を抑制できることもあります。前を走る車の行動が気に入らない、という理由で煽りに繋がることも多いため、後続車を刺激しないための走り方をマスターしておくのも有効なのです。
例えば、ウィンカーを出さずに車線変更をしない。 出すのが面倒だからとノーウィンカーで車線移動をするドライバーもいますが、その行動にカチンとくるドライバーもいるでしょう。また、ウィンカーを出す場合でも、一瞬の点灯だったりタイミングが遅かったりするのも嫌われる傾向があるため、適切な出し方を心掛けることも大事です。
追い越し車線をゆっくりと走るのも注意が必要です。 高速道路でよく見掛けられるこの行動は、ドライバーの反感を買いやすい傾向があります。急いでいるゆえに高速道路を利用する人も多い中、追い越し車線をのんびり走るのはマナー違反。自分だけの道路ではありませんから、特に理由がない場合は走行車線を走るようにしましょう。無論、走行車線も適切な速度があるため、いずれにせよ高速道路では流れを壊す走り方には注意が必要です。
煽られても冷静でいる心を!
誰しも突然、煽られてしまうと良い気持ちがしないものです。ただ、そこでヒートアップをするとトラブルに発展する恐れがあります。冷静になって対処していくことが大切なため、下手に構うよりも逃げる方向で回避しましょう。また、自分の運転が引き金にならないよう、普段の運転の仕方を見直してみましょう。