自動洗車機は傷がつきやすい？
最近の自動洗車機は性能が向上しており、ひと昔前と比べてブラシの種類も多くなってきました。従来のナイロンブラシだけでなく、布やスポンジなど軟らかい素材のブラシも登場し、ブラシ以外の方法で洗車する機種もあります。ブラシだけでなく、洗い方や水の噴射方法なども進化しており、ほとんど傷をつけずに洗車することも可能です。手洗い洗車をする場合とさほど変わらないため、自動洗車機だからといって必ず傷がついてしまうとは限りません。
ただし、車の汚れやブラシの状態によっては傷がついてしまうケースもあり、100%安全とは言い切れません。もっとも、洗車でつく傷は非常に細かく浅い傷がほとんどです。基本的に目立つような傷にはならず、傷ついたとしても補修する方法はあるので、過剰に心配する必要はないでしょう。
傷がついてしまう可能性がある理由
自動洗車機で傷がつきやすいのは、車にあらかじめ汚れが付着しているケースです。 細かい砂やホコリなどの汚れが多くついた状態で自動洗車機を使うと、ブラシで汚れごと強く擦ってしまうため傷ができてしまうことがあります。また、前の車がかなり汚れていた場合、その汚れがブラシに残ったまま次の車を洗ってしまうため、次の車が傷つくこともあるのです。多少の汚れならブラシをかける前の水による洗浄で落ちるのですが、あまりにも汚れている場合は洗浄しきれずに汚れが残ってしまいます。そのため、すごく汚れている場合には自動洗車機を使う前に高圧洗浄などを行い、ある程度車の汚れを洗い流しておく必要があります。
また、ブラシの素材や性能にも理由があります。 従来使用されてきたナイロンブラシは、硬い素材だったことに加え、ブラシ自体の洗浄機能も付いていないものが主流でした。このため車体がダメージを受けたり、前の車の汚れが残っていたりして傷つくことが多かったのです。この点、最近のブラシは柔らかいスポンジブラシが主流で、ブラシの自動洗浄機能が備わっていたり、動作もしなやかなことが多いため、傷つく可能性が大きく下がっています。
自動洗車機を使うときのポイント
前述したように、車に傷をつけずに洗うためには、洗車前に「汚れを落としておく」「洗車機の仕様を調べておく」「手洗い洗車を依頼する」などのポイントを抑えておくことが大切です。
「汚れを落としておく」というのは、傷予防のために最も重要なポイントです。特に注意したいのは、泥汚れ。 泥汚れの中には細かな砂などがたっぷり入っており、汚れが残った状態でブラシをかければ泥がこすれて傷をつける原因になってしまいます。このため、目立つ泥汚れなどは予備洗いをして、事前に必ず落とすようにしましょう。
また、洗車機の仕様を事前に調べておくことで、ブラシの素材や性能などがわかります。柔らかいブラシを使っているか、汚れを落とす効果の高い洗車メニューがあるかなどをチェックしておきましょう。他にも、洗車後にワックスやコーティングをしておけば、車体に膜が作れるため次回の洗車で傷つくのを予防することもできます。このため、ワックス洗車やコーティング洗車機能のある仕様の洗車機を選ぶと良いでしょう。
「手洗い洗車を依頼する」というのは、絶対に傷をつけたくない場合や汚れがあまりにも酷い場合に行います。 手洗い洗車であれば、細かい部分まで丁寧に汚れを落とすことができ、強い力を加える心配もありません。傷をつけるリスクを下げられるため、必要に応じて選ぶようにしましょう。
傷がついたらどうする？
どんなに気を付けていても、自動洗車機で傷が付いてしまうことはあります。万が一傷ついてしまっても、ほとんど目に見えない細かい傷なので心配する必要はありません。 コンパウンドで磨けば、塗装表面を薄く削ることで傷をより目立たなくできるのです。爪に引っかかるほどの深い傷は消せませんが、ごく浅い傷であればコンパウンドで十分にカバーできます。 コンパウンドはできるだけ粒子が細かいものを選び、スポンジに適量を取り出して傷のある部分に塗っていきましょう。細かく小さくスポンジを動かすことで、よりきれいに研磨することができます。コンパウンドでも消えない傷がついてしまったら、大人しくプロに任せて適切な修理を受けたほうが良いでしょう。
使いこなせばとても便利！
自動洗車機は傷がつきやすいというイメージがありますが、決してそんなことはありません。最近の自動洗車機は性能も上がり、ブラシも柔らかいスポンジブラシが主流です。自動洗車機は、本人が何もしなくてもあっという間に車をきれいにしてくれる便利で傷つく心配も低いので、これまで手洗い派だったという人も一度試してみてはいかがでしょうか。
