アップル加盟前は、どのような事業をされていましたか?
昭和36年創業の当社はガソリンスタンドをメイン事業としています。ガソリンスタンドは運送業者様向けの軽油販売を中心に直営店を135店展開しています。また、今年で3年目ですが、介護事業も6事業所を展開しています。
現在、岐阜羽島インター店(岐阜県羽島市)、上尾店(埼玉県上尾市)、掛川店(静岡県掛川市)、小山店(栃木県小山市)のアップルを4店舗 《2020年11月に5店舗目となる幕張店(千葉県美浜区)がオープン》 展開されている竹内取締役と小口次長にお話しを伺いました。
昭和36年創業の当社はガソリンスタンドをメイン事業としています。ガソリンスタンドは運送業者様向けの軽油販売を中心に直営店を135店展開しています。また、今年で3年目ですが、介護事業も6事業所を展開しています。
運送業者向けの軽油販売がメインではありますが、乗用車向けのガソリンスタンド店もあります。現状、これだけでは存続できない店舗もあるのが実情です。そのため、油外収益(カーライフ収益)の獲得が生命線になります。油外収益がないと黒字化できない店舗も多々あるからです。また、最近では車検収益も減っています。ディーラーさんの顧客囲い込み強化やメンテナンスパック、プリウスなどの整備収益の少ない車輌の増加などの影響で、車検の取り扱い台数が減少しています。これにより、お客様との接見数(接客数)も減り、油外収益を得る機会も減っています。同様に板金の取り扱いも減っています。これは、衝突軽減などの安全装備の影響によるものだと考えます。
こうした背景もあり、油外収益をどうすれば増やせるか?を考えざるを得ない状況になりました。
車検の取り扱い台数をどうすれば増やせるか?
この点を考えた結果、やはり車を売買すべきだという結論に至りました。
そして車販推進課(現・車販保険推進部)を3年半前に発足させ、車売買に舵を切るようになりました。
ここから車売買をガソリンスタンドで展開するようになりました。しかし、ガソリンスタンドに車を売りに来られる方、または車を買いに来られる方は、いわゆる馴染みのお客様であり、数が限定されてしまいます。
そこで、2つの課題を解決する必要が出てきたのです。
一つは、車売買のお客様の数を増やすこと。もう一つは、社員教育についてです。
この課題を解決するべく車買取店のフランチャイズ加盟を検討することになりました。
車買取店のフランチャイズ数社を検討しました。その結果、アップルさんに決めました。
いくつか理由がありますが、大きな決め手は2つあります。
一つはロイヤリティの面(コストを安く抑えることができる)です。
そして、もう一つが手厚い教育のスキームです。特にアップル本部に交通費を負担していただき参加できる研修体制(アップルアカデミー)は大きな決め手になりました。
最大の変化はお客様の層、車が変わったことです。現在(2020年9月時点)、アップル4店舗のうち、3店舗がガソリンスタンドとの併設店舗になります。この3店舗はアップルの加盟前から車の売買をやっていましたが、当時は高級車が来店して査定する機会は全くありませんでした。ところが、アップルに加盟してからは、レクサスやBMW、ベンツなどの高級車が来店され、査定ができるようになりました。取り扱いできる車の質が変わった点は大きいです。
加盟したことで変わった象徴的なエピソードがあります。
羽島の店舗(現・アップル岐阜羽島インター店)は長らく赤字店舗でした。アップル加盟(2018年3月)のタイミングで24時間営業から9:00〜20:00までの営業時間に変更。ガソリン販売を残しつつ、車買取に注力した店舗体制に変更しました。営業時間が短くなったことで、来店台数とガソリンの出荷量は減りましたが、収益は改善しました。
結果、アップルの看板を付けてから1年で黒字化することができました。これは自社単体では、できなかったことで、非常に大きかったです。しかも、営業時間を短縮しても(車買取以外の)油外収益は下がりませんでした。アップルの看板をつけたことで、車検も獲得しやすくなりました。車検台数は増えましたね。自社の努力はもちろんありますが、アップルのネームバリューの強さを感じました。
営業力、商談力は付きました。以前のガソリンスタンドでは、商談する機会も少なかったですから。アップルに加盟して商談できる環境が整ったことで、スタッフの営業力は確実に付いたと思います。ガソリンスタンド時代では、少ないながらも商談する機会はありました。ですが、顔なじみのお客様でしたので、さほど営業力を必要とする状況ではありませんでした。ですが、アップル加盟後は、まったく知らないお客様が店舗にご来店されます。こうしたお客様に対しては、自分たちを売り込み、自分たちを買っていただいて初めてお客様から車を売却いただけると思います。そうでなければ、見知らぬ方から車を買い取ることはできません。
このようなことができるようになっているので、商談力のみならず人間力においても、現場スタッフは確実に成長していると感じています。これもアップルに加盟して良かった点と言えます。
お客様がご来店されて、査定商談をする。買取ができて儲けることができると、自信につながり、前向きになれます。こうした環境はガソリンスタンドにはありませんでしたからね。
何と言っても、良質な高年式の車の査定が来るということです。(取材日の少し前の)先日もレクサスLX570を買取していましたが、ガソリンスタンドに、このような車は査定に来ませんからね。
現在、アップルは4店舗。5店舗目が11月にオープンしますが、もちろん検証も必要です。計画通りに収支が進んでいるかどうかを見極めなければ先には進めません。
当社には支店長が6名いるのですが、みんな(アップルを)やりたがっているのです。ですが、事業というものは、しっかりとした「人」がいないと成功はしません。店舗を構える「良い場所」と「人」が揃わないと出店はできないと考えています。店舗は郊外にあるケースが多いので、ガソリンスタンド併設店というより、単独店としてアップル店舗を展開したい。そして車買取販売だけでなく、新車販売や車検もできる大型店にもチャレンジしていきたいと考えています。
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